教材
教材
「教材」という用語が適切か否か、迷う時がある。
ともあれ、こども達と係わり、子ども達の現勢に触れて、それを膨らませてあげたいときがある。
現勢の膨らみを願って何かを作り、こどもに提出してみる。
しかし、目を向けることも、触ることも拒否されることも多い。
「何だ、そういうことか」と小さく頷いて、夢中になって係わってくれることもある。
そのいずれの場合も、こども達の現勢を一層教えてもらえる貴重な瞬間である。
教材だけを羅列してみても、それは「もの」に過ぎない。
いずれの教材も、こども達とのかかわりの最中に、結果として出現したものである。特定のこどもの、特定の時期に、ひとりのこどもに向けて発信され、受信されたものである。
ここでは、こどものへやの雰囲気を紹介するために、数例を掲げてみた。
教材の全貌は、別に「こどものへや教材ライブラリィ」に収めてあるので、必要な方があれば、送料とDVD代金を負担していただいてお届けしたい。
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ペアマッチ
比較的大勢のこども達が楽しんだパソコンゲーム。ある時期こどものへやのスタッフであった、長田雅幸氏が、PC-98の時代に制作した力作。それを、現在のPCでも使えるように、木村が別言語で書き直したものである。
肢体不自由を抱えるこども達にも操作可能なスイッチボードを用意。ボードの型数は、これを使用したこどもの数に匹敵する。
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pair
叩いてメロディー
聞いたことのあるメロディを口ずさむことの出来る幸弘君が、叩くだけで演奏出来る装置を工夫した(木村幸子)。
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melody
ゆかりさんの形態
ゆかりさんとの学習で用いた形態。雪の降る日に備えて「岡持」で運搬した。
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katati
回転点滅盤
肢体不自由を背負う未奈ちゃんは、ある時期回転させることを好んだ。
周囲の突起を使って回転に伴う光点の点滅を楽しんだ(木村幸子)。
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tenmetu
トーマス勢揃い
なぜか、トーマスが好きな子は多い。いくつも集めて箱に収めるだけでも固有名詞を束ねて類の概念に行き着くこどももいる。
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nakama
お辞儀玉挿し
玉を挿すことが出来る子の行動を少しだけ膨らませようとして、両手を使い、順を追う行動を促した。次第に玉は頭を垂れ、傾くとこれを支えるようになった(木村幸子、中谷美由紀合作)。
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tamasasi
動詞カード
ただの動詞カードではある。しかし、長い時間の中で少しずつ増加したものである。大人が寝ても、子どもが寝ても、猫が寝ても、犬が寝ても、布団の中で寝ても、椅子の上で寝ても、「寝る」ことが抽出され、絵の部分に惑わされず、動詞の核が抽出されるために、相当の経緯があることをあらためて知った。(竹田とし子作)
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card
高さ調整テーブル
こども達、とりわけ肢体不自由を背負うこども達用に、さまざまな椅子やテーブルを作った。これは、高さを調整可能なテーブルである(木村幸子作)
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takasa
布製福笑い
お母さんの背中からなかなか降りなかった亜季ちゃんが、大好きなおばさんの福笑いを背中越しに覗いて、めがねをポトンと落とした(宮川由美子作)
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hukuwarai